【メディア攻略】この媒体はこう攻めろ!~新聞編~確度を上げる3つのポイントとは?

新聞は、今なお高い信頼性と影響力を持つ、広報・PR戦略において重要なメディアです。
インターネットが主流となる現代においても、新聞は依然として社会からの信頼が厚く、掲載される記事は大きな影響力を持ちます。
本記事では、新聞メディアの特性を理解し、効果的なアプローチを行うための3つのポイントをご紹介します。
新聞での露出効果とは
大きな信頼を得られる
新聞は、テレビや雑誌をはじめとする他のマスメディアの中でも、最も信頼性の高いメディアとして広く認知されています。
この信頼性の高さは、総務省が実施した調査結果からも明らかです。
「メディアに対する信頼(総務省)」の調査によると、新聞に対して「信頼できる」と回答した人は61.2%にのぼり、テレビやラジオ、Webメディアを上回る結果となっています。
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(出典)総務省(2021)「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」
経営層や意思決定者へのアプローチに有効
新聞は、ビジネスパーソンや意思決定に関わる経営層に広く読まれている傾向があります。全国紙の中でも特に、日本経済新聞は、企業の役職者層が多く購読しており、経営層や意思決定者へのアプローチに優れたメディアとしても評価されています。
報道連鎖が起こりやすい
その高い信頼性から、新聞は他のメディアにも影響を与える存在です。テレビ番組を制作するスタッフらも、新聞を重要な情報源として活用しています。その結果、新聞で取り上げられた情報は他のメディアで報道されることがよくあります。
また、新聞は長年読まれている媒体であり、定期的に購読している読者が多いため、短期的なPRだけでなくブランド認知の土台づくりにも効果的です。
新聞を攻略するための3つの実践ポイント
信頼性と波及力という特徴をもつ新聞への露出を実現するためのポイントは3つ。
① 担当記者をリサーチし、直接アプローチする
新聞の場合、記者ごとの専門性が非常に高いため、的確な記者へのアプローチが重要です。
ただし、○○部宛てで一斉に情報を送るだけでは、必ずしも掲載には繋がりません。記事署名を見て記者を特定し、過去の執筆内容を分析して、その記者がどのようなテーマや切り口に興味を持っているかを把握することが必要です。
その上で、興味を持ちそうな話題に合わせた個別の企画提案を行います。情報提供の際は、記者が「行きたい」と思えるような内容を意識することが重要となります。また、記者間で情報が共有されにくいため、個別にアプローチすることが効果的です。
② 付加価値のある切り口を設計する
新聞社では、限られた取材リソースの中で、どのネタに取り組むべきかを慎重に判断しています。
記者によって異なることもありますが、基本的には切り口を提示することで、興味を引きやすく、信頼を築くことができます。
そのため、自社情報を取り上げてもらうためには、「なぜ今なのか」「なぜ新聞で取り上げるべきなのか」を明確に伝えることが重要です。
また、各新聞のコーナー特性を理解し、その文脈に沿った提案を行うことが求められます。
③ タイトル・案内状の工夫で「目に留まる」仕掛けを
新聞記者は毎日膨大な数のプレスリリースを受け取っており、一瞬で興味を惹けるかが重要です。
そのため、メールタイトルや案内状の表紙、冒頭の一文にフックを入れ、読み手が「自分の担当領域だ」と即座に理解できる構成が求められます。
また、記者は「面白いネタはないか?」という視点で情報を探しているため、その期待に応えるアイデアを盛り込むと効果的です。
さらに、普段から業界紙や他業種の新聞をチェックし、世の中の関心事と自社ネタの接点を見つけておくこともアプローチに役立ちます。
新聞社ごとの特徴とは?
新聞ごとに特色があり、同じ話題でも取り上げ方が異なります。例えば、日本経済新聞では数字やビジネスインパクト、実績の見える化が重視され、読売新聞では経営者の人物像やエピソードに焦点を当てます。一方、毎日新聞は社会的背景や意義、オピニオン性のある内容に深く切り込む傾向があります。
このように、各新聞の特色を理解し、どの切り口でアプローチするかを考えることが重要です。例えば、社長インタビューひとつにしても、経営面や数字にフォーカスしたいのか、それとも人物やエピソードに焦点を当てたいのかによってアプローチが変わります。企画の内容に合わせて、各新聞に最適な切り口を選ぶことが、効果的な露出を得るためのポイントとなります。
まとめ
新聞メディアへのアプローチは、単にプレスリリースを送るだけでは成り立ちません。記者ごとの関心や新聞ごとの文脈を理解し、読者に伝えるべきストーリーを編集視点で考えることが不可欠。
ターゲットとなる記者を特定し、直接アプローチを行うこと、また、「なぜ今報じる価値があるのか」という切り口を設計し、目に留まる案内状やタイトルを意識することが重要です。
信頼性と波及力を持つ新聞メディアでの露出は、他メディア戦略に先駆けてブランドを浸透させる強力な手段となります。まずは、これらのポイントを押さえて、効果的なアプローチを目指しましょう!