【広報に動画を活用】人気番組やレシピ動画も制作!プロに聞いた「動画編集の知っておくべき7つの極意」

最終更新日: 2023年03月22日(水) KMCgroupとは?

SNSの台頭により情報収集手段が多様化している昨今。企業広報が担う情報発信にも柔軟な対応が求められており、その手段の1つでもある「動画」は文字だけでは伝わらない企業の空気感を伝えられる効果的な発信方法です。

今回は、そんな新時代の広報ツールとして活用必須の動画を使った情報発信をサポートする、弊社のクリエイティブ局マネージャー・平尾に直撃インタビュー! 前職では人気テレビ番組や大手レシピ動画メディアの編集も経験してきた動画制作のプロに、思わず観たくなる「動画作りの極意」を聞いてみました。

初めての動画編集は高校時代。建築から編集の道へシフトチェンジ

平尾さんが動画編集をするようになったきっかけを教えてください!

平尾:高校生の時に趣味で友達とスケボーに乗ってよく遊んでいました。その延長線でスケボーをしている姿を撮影することもあって。持っていたパソコンにデフォルトで編集ソフトが入っているのは知っていたので、そのソフトを使って撮影した動画を編集したらすごく面白かったんです。最初はプロのスケートボーダーたちのDVDを見よう見まねで作ってました(笑)これが動画編集の原点です。

スマホのようにすぐ撮影できるようなカメラも身近にない時代ですよね。もともとカメラがお好きだったんですか?

平尾:いや、特別カメラに興味があるわけではなかったです。大学でアメリカへ留学することが決まっていたので、その餞別みたいな意味合いも込めて、両親が動画機能付きのデジカメをプレゼントしてくれたんです。実はその留学で建築を学ぶつもりだったんですが、カメラを機に編集を学びたい意欲が強くなってしまいました(笑)。最終的に建築ではなく、留学先でも編集を学ぶことにしました。

カメラをきっかけに、建築から編集へ進路変更

ご両親からの餞別が平尾さんの運命を変えたんですね!(笑)

平尾:日本では編集を学びたいとなると専門学校のイメージが強い中、アメリカには大学の学部の1つとして動画編集を学べる環境があったのが大きかったのかもしれません。大学では実技的なことはもちろん、学問的な側面も学びました。印象が強かった授業は「世界の映画100選」。授業で名作映画が300本並んだリストを配られて、1学期の間に100本見るっていう…当時は知らない作品も多かったんですが、いい勉強をさせてもらったと思います。

人気番組「ペケ×ポン」を担当!体力勝負な編集所で過ごした8年間

大学卒業後はバラエティ番組を作る編集所で働かれていたそうですね。

平尾:フジテレビのバラエティ番組をメインに請け負っていました。スタジオ収録だと7台くらいのカメラで撮っているので、それぞれのカメラで撮影したデータを、ダビングして加工・編集して入れ替えて……と繰り返していく作業です。何台ものカメラで撮影したデータを扱うのはなかなか大変でした。当時まだカメラテープが大きかったので、テープの入れ替えも意外と重労働!編集所は番組の撮影とOA日に合わせて動くので、ゴールデン帯のレギュラー番組を担当していると、月曜撮影で火~金曜編集、土曜OAがルーティーン。絶対にOAに遅れることはできないので、時間と体力との勝負でした。

これが毎週なんですよね、すごい……。

平尾:そうですね、もう最初は流されるまま、とにかく食らいついてました(笑)同期でも、編集という仕事自体は好きなものの、あまりのハードさについていけず、他の業界に行ってしまった人も多かったです。そんな中でなんとか生き残り、気づくと8年近く経っていましたね。

具体的にはどんな番組を担当していたんですか?

平尾:先程話したゴールデン帯のレギュラー番組は「ペケ×ポン」というバラエティです。フジテレビの社員だけでなく、複数の制作会社や技術スタッフ、出演者など多くの人が関わっていました。携わっていた人を全部合わせると100人近くいたんじゃないですか?大所帯だからこそ、いろいろな人と出会えて一緒に仕事できた。今振り返っても良い経験になったと思っています。

編集所時代の話を伺うと、ここには書ききれない面白エピソードが続々

平尾:「ペケ×ポン」に携わっていた当時、編集所の先輩が結婚式を挙げることが決まると、後輩が披露宴で流す動画を作るという文化がありました。ある先輩が結婚されるとき、僕が編集担当になったので、番組の収録終わりで出演者の人たちも巻き込んでメッセージ動画を撮影することに。披露宴で動画を流した瞬間、先輩本人だけでなく参列者も大盛り上がりでした!この業界にいたからこそできたサプライズだし、単純に皆さんが喜んでいる姿を見られたのは嬉しくて、今でも心に残っています。

テレビからWEB動画の道へ。企業が発信する動画の魅力

そんな濃い8年を過ごした後はどちらに?

平尾:「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」という人気レシピ動画サイトの編集マンです。届いた料理の撮影素材を編集する仕事でした。社内で考えて制作するレシピ動画だけでなく、メーカーさんとのタイアップ動画を任せていただいたこともありましたね。企業が発信する動画を作らせていただいた経験はあったので、自分の作った動画を評価する人が対視聴者から対企業に変わったことへの違和感はそこまでなかったです。テレビの世界とはまた違った動画を作る面白さや難しさを実感する機会になりました。

なぜテレビから動画に転身を?

平尾:テレビ番組の好みって年齢とともに変わってきませんか?そうでない人もいると思うんですが、僕は年齢が上がるほどどんどん好みが変わってしまって……入社当時面白いと思っていたゴールデン帯の番組も、気づいたら当時の熱量では楽しめなくなってしまっていた。そのズレが生じていることを気づいたときに、企業の魅力を発信する動画制作に挑戦していきたいと思いました。

編集を担当した「SUMMER SONIC 2011」に出展したブランドのムービー

平尾:テレビをはじめエンタメの意味合いを持つ映像って、その映像自体がお金を生んでいます。例えば映画だったら興行収入、テレビ番組も広告収入が放送と同時に発生している。でも、企業がPRとして使う動画はお金を生む商品・サービスのための動画という立ち位置です。条件や縛りが多い場合もありますが、こちらのアイデアの質が高いことだけがベストではないので、お客様の要望をどう表現するべきか悩むこともあります。

お客様に提案した“プラスα”が認められたときのやりがいの大きさは代理店ならではと話す平尾さん

平尾さんにとって企業動画を作るときの喜びとは?

平尾:自分が作った動画を見たお客様の反応をダイレクトに聞けることですね!テレビを作っていても視聴者の反応を直接伺うことはできません。だから動画制作を依頼してくださったお客様の生の声を実際に聞ける今の立場は、やりがいを感じられる面白い仕事だと思います。お客様と直接やりとりができる分、企業のブランドイメージに合わせることもできるし、よりパーソナライズした動画も作ることができるんです。

プロが解決!初心者が知っておくべき動画編集の7つの極意

ここからは、広報やPRで動画を使ってみたい!と考えている方が知っておくべき“7つの極意”を、動画編集歴20年以上の平尾さんに一問一答形式で答えてもらいましょう。

社内でも「平尾さん!」と助けを呼ぶ声が飛び交っています

1.動画編集をするにあたっておすすめのアプリは?

平尾:「CapCut‐動画編集アプリ」。スマホで簡単にできて、なおかつアプリ内でできることも多いのでおすすめです。

2.テロップを入れるとき一番使う字体って?

平尾:「メイリオ」ですかね。人気の理由がよくわかるくらい、見やすいし使いやすい。使っている人も多いと思いますが、やっぱりメイリオを使いたくなります。

3.テロップの色でおすすめなのは?

平尾:白!!!

4.テロップはどれくらい入れるのがベスト?

平尾:加工すればするほど撮影素材の良さは消えてしまうと思ってます。僕も昔はやり過ぎちゃうことがあったんですが、音とかテロップとかを入れすぎると、見ている側は逆に冷めちゃう。個人的には「加工はシンプルであることが現場を活かす」という考え方です!好みで分かれる部分ではあるんですけどね(笑)。

5.動画編集をする上で意識していることは?

平尾:機能的な部分で言うと、空間の中での注目ポイントは中央に大きく配置(図1)するなど、人間が思わず見てしまう生理的な現象の法則に則ることが重要です。例えば、オブジェクトをちりばめてしまったデザイン(図2)は、見る人にストレスがかかってしまうから良くないデザインに分類されます。見る人のストレスを減らすための工夫は欠かせないポイントです。見る人が認識さえせずに、スッと頭に入るような動画を作れたら僕らの成功だと思っています。

その力を養うための秘訣は?

平尾:これは頑張るしかない!デザインの基礎って書籍でも様々な種類のものが出版されているので、見るだけでも勉強になりますよ。しっかり勉強している人は、理論的なデザインも作れるから強いですよね。

6.動画を作りたいと思ったらまず何をすべき?

平尾:チーム内でギスギスした空気を作らないこと。楽しんで行うことが一番だと思うので、そのための環境づくりは重要です。必要以上にストレスのかかる環境で作業したからといって、質の高い動画が生まれるわけではありません。楽しんで行えば、結果も前向きな方に繋がるんじゃないですか?

7.広報やPRにおける動画の役割は?

平尾:どう使うかが肝になると思っています。広報やPRの中で使われる動画ってメディアや消費者とつながるツールだと考えていて、店舗で流す動画だったり、プレス発表会の中で商品やサービスを説明する動画だったり、企業のSNSだったり…。考え方次第で使う場面が無限に広がるからこそ、動画のバリエーションも無限ですし、多様な使い方に今後も向き合っていきたいです!

クリエイティブ局 マネージャー 平尾亮
アメリカ留学後、ポストプロダクション(映像作品における撮影後の作業)業界最大手IMAGICAに入社。編集としてテレビ番組を中心に幅広い映像に携わり、フジテレビ「ペケ×ポン」や「アナログ」などを担当。その後、料理レシピで人気の動画アプリ「Delish Kitchen」などを展開する制作会社で動画制作を行う。現在はKMCgroupのクリエイティブ部門として動画撮影から編集まで一貫して担っている。

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