本気で学べる広報! これだけは押さえておきたいテレビに刺さる「ニュースバリュー」とは?

2022年02月23日(水) PRのヒント
インタビュー
「メディアバリュー」を正しく理解した情報開発が重要です

やはり広報担当者としてパブリシティを獲得したいのはテレビ露出。
テレビ離れが叫ばれる時代とはいえまだまだその影響力は計り知れません。
数字的には仮に1%の視聴率でも100万人が視聴していることになり、瞬間的にそれだけの視聴数を動員できるメディアは現時点でやはりテレビ以外ないでしょう。

ただし、テレビに取り上げてもらうにはある一定のルールをクリアしている必要があります。
ただ「インパクトがある」「面白い」だけでテレビは取り上げてくれません。
そこで今回の記事では、「これだけは押さえておきたいテレビに刺さるニュースバリューとは」と題し、番組担当者に興味を持ってもらうためのテレビが好むニュースバリューについてその基礎知識をお話したいと思います。
テレビマンに刺さると言っても報道、情報、バラエティとでは趣や方向性が全く異なります。
ここでは、主に情報番組はもちろん情報番組寄りの報道やバラエティに向けての「これだけは押さえておきたいテレビに刺さるニュースバリュー」に関連する5つのポイントを紹介したいと思います。

1 時事性があるか
ニュースバリューの一つに時事性があります。
これは主に報道番組や情報番組において重要なポイントであり、いま世の中で起きている旬な出来事。つまりそれは多くの人々が関心を持つテーマでもあります。
自社の情報をネタとして番組に提案する場合、世相を反映。
つまり時事性といかにリンクさせるかがカギとなります。
とはいえ、自社の既存のプロダクトやサービスを時事性に紐づけるのは容易ではありません。
しかし諦める必要はありません。社内のネタは何も製品やサービスだけではありません。
福利厚生を含む社内制度だって立派な企画に成り、事実、定期的にテレビではこの手の「ユニークな社内制度」を特集として取り上げる事が多々あります。
そしてこの社内制度を設ける際、時事性を意識してみると取材の確度は飛躍的にあがります。
例えば、2021年12月の現時点であれば国民の注目が高いニュースといえばやはり「18歳以下に給付される10万円」でしょう。そこで一つ例を出してみます。
「19歳から22歳以下の子供を持つ全社員に10万円手当」
本来、もっともお金がかかるのは大学生。
しかし今回の政府の支給は18歳以下とその年齢が対象外になっています。
そこでその穴埋めを自社で行おう、という社内制度です。
社長と広報が密に連携すればこうした時事性のある社内制度をスピーディーに設ける事も可能なはずです。
2 新規性独自性はあるか
テレビが好む文脈の一つに「世界初」「日本初」というのがあります。
他に類似した例の無い新規性やオリジナリティのある情報であることも非常に重要でこれもニュースバリューの一つとしてテレビマンは捉える傾向にあります。
特に経済報道番組ではいくらインパクトがあり面白い情報でも、他社で同じようなサービスをすでに始めていたら、採用を見送られるケースが往々にしてあります。
逆にインパクトには欠ける物の他には無い日本初のサービスや商品なのであればそれだけで強みになります。
3 意外性はあるか
これは報道、情報、バラエティ全てが求めるバリュー。
これまでの常識を覆すような意外性のある情報であることも大きなポイントです。
分かりやすく言うとテレビ朝日に「ナニコレ珍百景」というバラエティがあります。
まさに全番組が求めているのがこの「ナニコレ」、そう、つい言いたくなるような情報である事が求められます。
とはいえそう難しく考える必要はありません。
例えばコロナ禍により、多くのカラオケ店やホテルが空いた個室を「コワーキングスペース化」し貸し出しましたが、これも十分意外性があり、当時は随分、情報番組の特集コーナーで紹介されました。
「あの企業がこんなことをはじめた」という文脈が意外性に繋がるのです。
4 話題性はあるか
話題性のある旬なネタもメディアが欲しがる情報の一つです。
時事性に近いかも知れませんが話題性とは、エンタメ的なブームや社会現象になっていること。
時事性同様、これに旬や話題に自社の商品や製品を紐づけるとニュースバリューが飛躍的にあがります。
リリースで発信するその内容自体に話題性が無くても何かいま話題になっているものとの関連性が一つでも見出せれば、そこがセールスポイントになります。
5 季節性はあるか
テレビ番組がネタを選ぶ際には、シーズナルを念頭にいれます。
つまり季節に合ったネタを提供するとそれだけで採用の確度はあがります。
お正月であればユニークな福袋や豪華なお節などは絶好のチャンス。
春の入学シーズンであればこれまたユニークな入社式など企業によってはネタになることも。
また、「花粉症」なども国民が興味を寄せる大きなテーマ。
毎年、各情報番組では関連する情報を数多く取り上げる傾向にあります。

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